「…ま、誠に申し訳ありませんです。
 でした!」

瞭祐「もういい…。」

(これって許してくれてるの?だって
 これ確実に怒ってるよね?もう纏うオー
 ラがやばいもの。)

自分のしでかした事に冷や汗が止まらない

瞭祐「まぁいい。鳳馬達のお陰で事も大き
   くはならなかったしな…。」

そう言い私にズカズカ近寄ってくる

(ひいっ!怖い、怖いよ~!)

私を見下ろしてきた瞳はとても鋭かった

しかし、表情と違う行動に動揺する

瞭祐「お前が無事で本当に良かった…。」

頭を撫でながら優しい目で私を見ていた

気のせいか撫でてくる手も少し震えていた
ような気がした

思えば瞭祐とは初めて会ったはずなのに
まるで前から知り合いのように接してくる

(でも見覚えもないし…。こんな私に優し
 くしてくれる。危ない人には見えない)

来稀「瞭祐さん、やっぱりあの子にだけは
   優しいッスね…。」

鳳馬「本当、珍しい事もあるものね~…。
   まぁ桃子ちゃん可愛いもの。」

来稀「可愛いってだけであんなに優しくす
   るものッスか!?」

鳳馬「あんたもまだまだお子ちゃまって
   事よ。早く女心を理解することね」

場が和んでいく中…

佐藤「瞭祐さん、大変です!何者かがここ
   に襲撃しようとしています!」

来稀「はぁ!?」

瞭祐「誰だ、奇襲かけてきたのは?」

佐藤「それが…例のあの組織らしいんです
   突然だったので、まだ分からな
   くて。」

来稀「その組織の刺客なら、昼間に足止め
   したはず!」

鳳馬「多分何処かから情報が流れたのかも
   しれないわね…。
   瞭祐、どうするの?」

突然の奇襲に瞭祐は顔をしかめる

瞭祐「こっちでも応戦しろ。向こうからか
   けてきた喧嘩だ。思う存分暴れろ」

来稀「流石ッス、瞭祐さん!
   分かりました!」

佐藤「取りあえずこの建物からは逃げた方
   がいいです。」

鳳馬「じゃあ佐藤は皆にも建物から逃げる
   よう知らせてちょうだい。襲って
   くる輩はどんな手でも始末して
   いいわ。」

佐藤「はい!言ってきます!」

来稀「さぁ~て、俺も暴れてくるか~!」

鳳馬「来稀はダメよ。私達と一緒に行動
   してちょうだい。」

ふて腐れる来稀を引きずるように連れて行く鳳馬の後を追いかけながら私も後を着いて行く