勇吾はこちらへ向かってくる

勇吾「おい、ブス。あれだけ俺が呼んで
   たのにすぐ返事しないとはどういう
   ことだ?」

「それは…。」

勇吾「何考えてるか知らねぇが、ここで
   もし返事しなかったら俺と契約した
   意味が無くなるだろうが!」

「…、…。」

勇吾「ちっ!相変わらず可愛げのない
   奴だな。」

勇吾は呆れながら背を向ける

「ご…な、さい…。」

勇吾「は?何て?」

「ごめんなさいね!あんたに変な気使って
 た私が悪かったわ!」

勇吾「おーおー、そうだ。全部お前が
   悪いんだ。」

「はぁ!?そこまで言ってない
 でしょうが!」

(こんな奴に気を使う必要なかったんだ。
 私ったらバカだ。)

勇吾「……!」

勇吾は突然私を抱き寄せ、突進してきた
何かから避けた

さっきの鬼が襲ってきたのだ

鬼「さぁ、お嬢さん。こちらへ大人しく
  来なさい。」

「い、嫌だ。あんたもしかして“あの方”
 からの指示?」

鬼「そこまで分かっているなら従った
  方が良い。」

勇吾「しつけーよ。テメェには渡さない。
   こいつは俺の(主様)だからな。」

「その言い方にすごく語弊があるんだけど
 さ…。てか、私物じゃないし!」

鬼「ガキ風情が、調子にのりおって…。
  どうやら痛い目をみないとダメだな」

勇吾は鎌を持って鬼に振りかざす

鬼はそれを受け止め、お互いに攻撃し合う

しかし鬼の方が圧倒的に押されていく

鬼「くっ…!バカな。私が押されている
  だと!?」

勇吾「あれれ?さっきまでの威勢は
   どうした?」

鬼「くっそぉぉ!!」

鬼は刀を勇吾に向かって振った

勇吾「おせーんだよ…。」

勇吾は鬼の腕を切り落とした

鬼「ギャアァァー!!」

鬼は地面に倒れ苦しみ悶えている

勇吾「なぁ、唯のガキにやられる気分は
   どうだ?さぞ屈辱的だろうな?」

(うわー…、めっちゃドS。)

勇吾「おい、最後に聞く。
   “あの方”は今来ているのか?」

鬼「あぁ、来ている!
  “あの方”達と一緒に来た…。
  でももう遅い。此処ら一体はすぐ支配
  され、その娘も連れていかれる
  だろうな…。アハハハ!!」

勇吾「そうか、ご苦労さん。」

そう言うと鬼は首がなくなってしまった

ゴトリと音がすると体も倒れていく

「ぐっ…。」

私は目の前でみせられたので気持ち悪く
なる

勇吾「あれ?免疫ないのか。
   それはスマン、スマン。」

「あんた、バカじゃないの!
 日常であんな光景目にする方が異常
 だわ!トラウマになったらどうするの」

勇吾「お前、なんか強そうだから
   良いじゃん。ね?」

「あんたは後で報復してやる…。
 それよりトシ追いかけないと!
 勇吾はキョウちゃんと一緒に集落で
 戦って来て!」

勇吾「は?ヤダね。」

「え…私もあんたと行動するのはヤダよ。
 大人しく集落守ってなさいよ…。」

勇吾「おい、その言い方傷つくから止めろ
   俺はもっと強いやつと戦いたいんで
   ね。一緒に行く。」

「仕方ないなー…。じゃあトシに絶対
 喧嘩売らないでね?」

そして私は勇吾と深い茂みの中を進んで
いった