勇吾が出て行った後、しばらく静音だった

私はその空気に耐えられなくなり口を開いた

桃子「勇吾と知り合いだったんだ。
   やっぱり妖怪は他にも沢山いる
   のか~。」

敬幸「いや、気を使わなくていい。
   俺との間に何があったか聞きたい
   だろ?」

桃子「まーそれは聞きたいデスケド…。」

敬幸「いいぜ?話してやる。
   助けてくれたんだし、何者なのか
   教える義理があるしな。」

キョウヤ「俺は別に興味ねーけど。
     桃子がキチンと鳥の面倒見るっ
     て言うからよ。」

敬幸「俺はペットじゃねーよ!
   その毛毟られたいか、クソ狐!」

キョウヤ「うるせーよ、アホカラス!
     精肉店に売られたいか?
     なんなら今ここで解体してやっ
     てもいいぞ?」

睨み合う二人を呆れた目で見つめる

(この二人何でこんな仲悪いのよ…。
 初めて会ったばかりで不思議なんだけ
 けども…。)

「いいから早く話しなよ。
          喧嘩はあ・と!」

私は二人の頭に手刀を入れる

敬幸「うごっ!痛ってーよ!」

キョウヤ「痛たたた!桃子さん!?
 どんだけ馬鹿力で殴ったの?」

「静かにしてキョウちゃん。
 聞きたくないなら出てっていいよ。」

キョウヤ「お前らを二人きりにさせる
     訳にはいかないからな。
     別に聞きたい訳じゃねーぞ?」

「うわ…、おじさんのツンデレとか
 要らないからいいよ。」

敬幸「お前らイチャついてんじゃねーぞ。
   聞いてろよ、話を。」

「イチャついてないし!」

キョウヤ「誰がこんなガキとイチャつくか
     どーせならナイスなボディの
     お姉さんとイチャつきたいよ」

敬幸「はぁ~……。じゃあ話すぞ。
   


   あれは数百年前の事だ…。」