「私と契約して!」


しばらく沈黙が続く…



勇吾「……………。」




「………………。」



勇吾「は?やだ…。」

「私だって嫌だよ!あんたと契約結ぶなん
 てっ!でももうこの方法しかないんだか
 ら仕方ないでしょ?
 てか、その淡々とした言い方やめな
 さいよ!」

勇吾「おれは個人主義だから主とかかった
   るいなー。
   仕えるタイプじゃないし…。」

(私より長生きなのに、何この年下感。)

「この勝負が終わったら、取り消しで
 いいからっ!」

勇吾「へぇ~、お願いね~?
   「勇吾さんお願いします、契約して
    下さい。」
   って言ったら契約してやるよ?」

勇吾はニヤニヤした顔で楽しそうに言った

「くっ…!ムカつくわ…。」

(この非常事態なのによくドS出して
 きたな~っ!
 でもこの方法以外ないし、ここは私が
 折れるしかないかっ!)

「ゆっ、勇吾さんお願いしますっ!
 契約して下さい。」 

私は頭を下げて言い放った

(どうだ、頭下げ付だ!
 私の大人対応に感謝しろよな。)

勇吾「仕方ねぇな~?契約してやるよ?
   俺に感謝しろよ?」

(誰が感謝するか!)

式神に勇吾の名前を書かせて、私は
血を垂らした

その瞬間、目の前からナイフを持った
杏奈と真守が襲いかかってきた

(まずいっ!避けられないかも!)

私は身構えた

しかし、痛みも襲って来ない

目を開けると、2人は横たわっていた

(え?何が起こった…。)

勇吾「あとはあの女だけだな。」

私が振り返ると、少し背の大きくなった
勇吾がいた

目は血のような赤で、薄い色の髪は
黄金のように光り輝いている

(目…、キョウちゃんと同じ赤…。)

キョウちゃんと出会った日の事を思い出し
私は呆気に取られていた

(やっぱり、妖怪って皆こんなに
 美しくなるのかな?)

勇吾「何だよ、そんなに見て。
   気持ち悪りーやつだな…。」

(前言撤回。こいつだけは別。)

雲蓮「ホント、使えないわね…。
   早く食べちゃえば良かったわ…。」

雲蓮も追いかけてきていた

勇吾「悪いが、昔と違うんでね。
   逃げることはしないぜ?
   このブスから力沢山貰ったんでね。
   倒させて貰うわ。」

雲蓮「昔とは何かしら?
   話が全く分からないわ。」

勇吾「まぁ、加害者はよく自分のやった
   ことは覚えてないって言うからな。
   お前は覚えてないだろうな。
   やっと返せるぜ…。




   



   先生と姉上の分をなぁ!」