学校の中は既に暗く足元しかハッキリと
見えない状態だった

皆で固まって移動するより数人の方が
良いということになり
私は明音と聡と行動することとなった

(何かあった時危ない気がするけど
 これも杏奈の考えなんだろーな…。)

どうせ勇吾と2人きりになりたいから
であろう

分かりきった考えである

明音「私、夜の街は何回か出たことある
   けど、学校は初めてだわ。
   建物の中だから街より暗くて
   何かドキドキする!」

「よくそんな呑気な事考えられるよね。
 私は皆とはぐれて行動してることに
 ヒヤヒヤして気が気でないけど…。」

聡「こ、ここまで暗いと何処に何が
  あるのか全然分からないよね…。」

(私達のグループを合わせて
 4グループ、人数は15人。
 全員の様子を見られるか心配…。)

気配は分かるけど何が起こっているか
事細かには透視できないのだ

(それにしても…。)

やけに空気が重たい気がする

サトリと同じような気配が漂よっているのだ

(てことは今、此処に妖怪がいるの!?)

明音「どうしたの?桃子ちゃん、
   そんな険しい顔して。具合悪く
   なったのかしら?」

聡「一旦外出て休もうか?」

「う、ううん、何でないよ。
 聡は自分が外に出たいんじゃなくて?」

聡に向かってニヤリと笑った

聡「うっ!そ、んなことないよ?」

明音「全くしょうがないわねー。
   男なら堂々と構えてなさいよ!」

聡は図星を突かれたのか、必死に
笑顔を取り繕ろっていた

「でもあまり遅くなると誰か大人に
 バレて、通報されるかもしれないし、
 それに何も起こらないようだから
 皆見つけて帰る準備しよっか?」

明音「そうね、そうしましょ?」

そしてまた歩きだした

「きゃーーっ!!」

先の方から悲鳴が聞こえた

「あれは杏奈の声!?」

明音「何かあったのかしら!?」

私達は嫌な予感がし、声のする方へと
向かっていった