でも一向に飲む気配はない。
というか、手が震えていてうまくペットボトルのキャップを開けれないんだと思う。
「貸して」
私は悠理の手からペットボトルを取って、蓋を開く。
「どうぞ」
「・・・うん」
静かに私から水を受け取ると、悠理は一気に半分くらい飲んだ。
やっぱり悠理、様子がおかしい。
「ねえ悠理。あの女の人、誰なの?」
「・・・・・・」
思い切って聞いてみたけど、焦りすぎたかな?
悠理は黙ったままだ。
「・・・ごめん。無理に言わなくていいから」
「・・・あの女は、俺の母さん」
「・・・え」
悠理の口から出てきた言葉はあまりにも予想外過ぎた。
お母さんって・・・。
「どうして、お母さんに怒鳴ったの?」とは聞けなかった。
私は、多分まだそこまで踏み込んではいけない。
自分でそれを悟った。
「何も、言わなくていいからね。悠理のペースで大丈夫」
代わりにそう言って、悠理を抱きしめた。
悠理、震えてる・・・。
身体が触れている分、悠理の震えが手に取るように伝わってきた。
気休めかもしれないけど、悠理の頭をポンポンと優しく触る。
しばらくして、悠理の手も私の背中に手を回す。
「・・・行かないで」
「え?」
「どこにも、行かないで。俺を置いていかないで」
こんなこと、前にも一回あった気がする。
そう、私の家で勉強会をしたときだ。
あの時も、悠理はオレンジジュースを注いでる私を見て同じように震えて、同じように「行かないで」って言った。
「・・・大丈夫。私はどこにも行かないよ」
前回と同じ言葉を悠理に言った。
なんだか悠理がとっても儚く見えて。
抱きしめてなければどこかに消えちゃう気がして。
「悠理こそ、どこにも行かないでね」
「・・・俺?」
「うん」
悠理は不思議そうな顔をしている。
私にこんなことを言われるなんて思ってもみなかったのだろう。
「俺が真紘から離れると思ってるの?」
「思わない。そもそも逃がさないし」
普段の私ならこんなこと絶対言わない。
でも、今は言わなきゃならない気がした。
変に意地を張ったりしないで、素直に。
悠理にもそれは伝わったんだろう。
私の顔を見て苦笑する。
私も、悠理を安心させるために強く笑った。
本当は私だって怖かった。
悠理がいつもの悠理じゃなくて。
というか、手が震えていてうまくペットボトルのキャップを開けれないんだと思う。
「貸して」
私は悠理の手からペットボトルを取って、蓋を開く。
「どうぞ」
「・・・うん」
静かに私から水を受け取ると、悠理は一気に半分くらい飲んだ。
やっぱり悠理、様子がおかしい。
「ねえ悠理。あの女の人、誰なの?」
「・・・・・・」
思い切って聞いてみたけど、焦りすぎたかな?
悠理は黙ったままだ。
「・・・ごめん。無理に言わなくていいから」
「・・・あの女は、俺の母さん」
「・・・え」
悠理の口から出てきた言葉はあまりにも予想外過ぎた。
お母さんって・・・。
「どうして、お母さんに怒鳴ったの?」とは聞けなかった。
私は、多分まだそこまで踏み込んではいけない。
自分でそれを悟った。
「何も、言わなくていいからね。悠理のペースで大丈夫」
代わりにそう言って、悠理を抱きしめた。
悠理、震えてる・・・。
身体が触れている分、悠理の震えが手に取るように伝わってきた。
気休めかもしれないけど、悠理の頭をポンポンと優しく触る。
しばらくして、悠理の手も私の背中に手を回す。
「・・・行かないで」
「え?」
「どこにも、行かないで。俺を置いていかないで」
こんなこと、前にも一回あった気がする。
そう、私の家で勉強会をしたときだ。
あの時も、悠理はオレンジジュースを注いでる私を見て同じように震えて、同じように「行かないで」って言った。
「・・・大丈夫。私はどこにも行かないよ」
前回と同じ言葉を悠理に言った。
なんだか悠理がとっても儚く見えて。
抱きしめてなければどこかに消えちゃう気がして。
「悠理こそ、どこにも行かないでね」
「・・・俺?」
「うん」
悠理は不思議そうな顔をしている。
私にこんなことを言われるなんて思ってもみなかったのだろう。
「俺が真紘から離れると思ってるの?」
「思わない。そもそも逃がさないし」
普段の私ならこんなこと絶対言わない。
でも、今は言わなきゃならない気がした。
変に意地を張ったりしないで、素直に。
悠理にもそれは伝わったんだろう。
私の顔を見て苦笑する。
私も、悠理を安心させるために強く笑った。
本当は私だって怖かった。
悠理がいつもの悠理じゃなくて。

