「それは、分かってる。分かってるんだけど……」


わたしが視線を下にずらしてもごもごしていると、瑠璃は大きくため息をついた。


うぅ、ごめんなさい……。


「でも……」


「もういいよ」


瑠璃はそれだけ言って、そのまま帰ってしまった。


わたしはそんな瑠璃の背中を見つめることしかできなかった。