「私は、きみのことがずっと好きなんだよ」
言葉にするのは恥ずかしい。照れくさい。
けれど、伝えてもらうのはうれしい。
「きみはさ、その子の笑った顔が見たいんでしょ」
「…はい」
結果がどうであれ、そういう運命だったって受け入れる覚悟はできているつもりだ。選択するのは先輩。
わかっている。
わかったうえで、彼女の選ぶ未来に僕がいてほしいと願ってしまう僕がいる。
「彼女と雅翔くんが過ごしてきた年月も築いてきた絆も私は越えられないけど、これからきみと笑いあう時間はいくらでも増やせると思うんだ」
「…、浅木先輩」
「ね。寂しいって思う暇もないくらい、私と一緒にいようよ」
彼女はそっと僕の手に自分の手を重ね、ぎゅっと握りしめた。
「最低なんかじゃないよ。可笑しなことでもない。大切な人のそばに居るのって、すごく大事なことでしょう」
「…、俺もそう思います」
「きみにとっての大切な人に、私も選ばれたんだもんね。それって私、結構すごい人?」
「…先輩は、最初からずっとすごいよ」
「へへ、嬉しいなぁ」



