そしてもうひとつの欠かさない日課といえば


『え、まだ夢見てるの?イケメンの?』


もちろん、里穂との電話だ。


「そうなんだよねー。
毎回、絶対イケメンが出てくるの。
なんでだろ?」

『さぁ?だけど夢ってのは、自分の記憶の中から出てくるものだから、どっかであったことある人なんじゃない?
こっちの学校にはいない人?』

「えー、たぶんいないと思うよー
だっていたら絶対わかると思うもん!」

『…内容も、夢の中の人の名前も覚えてないのに?』

「う…、でもたぶんわかるよ!」

『そうですか。
でもまぁ、会ったことない人が夢に出てくるってのはないと思うから、あとはテレビで見たとかじゃない?
それかどっかのお店の人とか』

「……かなぁ。
でも毎日同じ人が出てくるなんて、ちょっと不気味だよね」

『せめて内容を覚えててくれたらな』

「夢の内容なんてすぐ忘れちゃうよー!」


ただ、毎回同じ人が出てきてるってことだけは、忘れないようにって自分の中でしっかり覚えているようにしている。
内容も、できるだけ覚えてようって思うのに、大抵忘れちゃうんだよね…

覚えているのはスーパーとか、遊園地とか、ファミレスとか、ゲーセンとか…
とにかく場所のことばかりで…
そこでなにしてたのかとかすらもう覚えてない…


『とりあえず、明日から学校でしょう?
今日は早く寝な!』

「あ、そか。
もう夏休み今日で終わりなのか…

あー!緊張するよー!!」

『うるさいわっ
んじゃ、私ももう寝るから!

また明日ね』

「うん、またね!おやすみー」

『おやすみー』


…明日から、か。

やっぱり新しい学校はちょっと怖いや…
…でも、頑張らないと。


新しい制服もOK!
ダイエットにも成功したし、第一印象って大事だよねっ…