「初めてここで出会ったとき、愛莉は俺の絵を褒めてくれた」
「……覚えてる」
「そんなこと初めてで、嬉しくて、俺の夢を認めてくれた唯一のひとだ、なんて思って、ずっとそばにいてほしいって、そう思った」
私も、そう思った。
私も、ずっとそばにいたい、そう思った。
「そしたら愛莉は本当に、そばにいてくれた。とっくに捨てたはずの夢だけど、愛莉がいる限り、俺の夢を認めてくれる存在は確かにここにあるんだって、思えた」
私は、あなたが好きだから。
あなたのそばでは、強くあれた。
たとえそれが、本当はただの、
“強がり”だったとしても。
あなたがいる限り、
そばにいることを認めてくれる限り、
強く、なれた。
「でも、いつのまにか、愛莉がそばにいることが、当たり前になった」
「……あたり、まえに、……」
「当たり前になって、
誰よりも近い存在になって、
その距離は見えないくらい近くて、
もう、近いというか、愛莉の存在は、
俺の中で、浸透していた」
「しんとう…?」
「俺のこころは、愛莉の色に染まってた」



