学校では亜子ちゃんからは昨日の旬磨先輩の様子なんかの質問責めで、…アタシは曖昧に答える。

廊下ですれ違うサッカー部のメンバーは声を掛けてくれる。

クラス委員の長浜くんもサッカー部だった。

「マネージャー、昨日はお疲れ様!!」

「マネージャー、また次もよろしく!!」

アタシは笑顔を返す。

その反面、女子生徒の反応は凄かった。

「あれよ、あれ。転入生の分際でマネージャーだって!!どうやって旬磨達に取り入ったの!!」

上級生はわざと聞こえるように、そう言うためだけにクラスに来る。

刺さるような視線が一日中続く。

そして、福山先生からの正式なマネージャー要請――。

気分が滅入る。

こんな時、旬磨先輩に会ったら…気まずい。

アタシは急いで寮に帰る事にした。

今日はサッカー部の練習は休みのよう。

グランドには野球部しかいなかった。