気付かなかった。

こんなに先輩達に大切にされていた。

いつも優しい笑顔が隣にあったのに。

潤くんを忘れよう、と決めてからやっと気付いた。

やっと見えたんだ。

見守っていてくれた人達。

笑顔をくれた人達。

側にいてくれた人達……。

アタシが想い続けたら、潤くんも先へは進めないんだ。

彼が素直に伝えてくれた気持ちを、きちんと受け止めよう。

難しくても、辛くても。

恨む気持ちは、湧いてはこない。

少し変かもしれないが、感謝の気持ちの方が大きいかもしれない。

……きっとアタシも変われる。

前に、進む為に、変わらなきゃいけない。