「……お、まお。」

その声で目が覚めた。

潤くん…??

「潤くん!!」

飛び起きた。

「おはよう。ごめんな、こんな早くに。」

隣りでまだ横になっているのは、潤くん…だよね。

ハッキリしない頭をフル回転させる。

…そうだ、昨日潤くんと……。

いつの間にか眠っちゃってみたい。

潤くんは上半身を起こし、顔にかかったアタシの髪を直してくれる。

昔もあったよね、こういう事。

「朝イチの飛行機で帰らなきゃいけないんだ。」

「そ、なんだ。」

帰っちゃうんだ。

そうだよね。

「先、シャワー使っていいよ。」

「ありがとう。」

いつも潤くんは、そうしてくれていた。

『女は準備に時間かかるからな』

って。



幸せだった。

ねぇ潤くん、アタシいいんだよね、自信持って。

暑いシャワーが心地良かった。

溢れる想いがこぼれ落ちそうなくらい、潤くんを感じられた。

重ねた唇、握りあった手。

潤くんはアタシを求めてくれた。

これが答えだよね、潤くん。