「…ちっ、いちいちうぜーなお前」


「ふっ、好きだとか言われてやっぱり意識してんじゃん」


「はっ、はぁ!?そんな酔っぱらいが言ったこと意識するわけねーだろ!」


二人の言い争ってる声が聞こえる。


竣くんは日向くんをからかうのに少し飽きたのか、テレビを見てる。


莉音くんはもう本格的にソファで寝ちゃってる。


「暑いー」


なんかさっきとは違う暑さで服を脱ぎたくなった。


ゆっくりボタンを外してく。


「なっ、なにしてんだ!閉めろ早く!」


「んー、なんで?暑くて脱ぎたいのー」


「ははっ、なんなら俺服脱ぐの手伝おうか?」


「変態は黙っとけ!」


慌ててあたしの手を止めて、ボタンを閉める日向くん。


「なんで閉めるの、日向くん」


「…やめとけ、てか一回頭冷やせ。酔っぱらい」


コツンと軽く頭を叩かれた。


でも全然痛くない。


ぎゅっと日向くんに抱きつく。


「おい!離せ」


あたしを振り払おうとする日向くんだったけど、あたしが中々離れないから諦めたのかゆっくりソファに座り直した。


「ふふっ、あったかい日向くん好きー」


あたしはそう呟いた後、日向くんの膝の上で日向くんを抱きしめながら寝てしまった。


「はぁー…まじでなんなんだよ。お前」


その声色は少し戸惑ってて少し恥ずかしそうで、…優しい声色だったらしい。