ボーダーライン。Neo【中】


 体育館の演壇にマイクが設置され、校長先生が、えー、と話し始める。

「……既に周知の通り、あの様な写真が出回っておりますが、写った当人である、桜庭先生は、交際自体を否定されています」

 動揺から、若干名、生徒たちが騒ついた。

「けれど。今回間違いでもあの様な姿が撮られるという軽率な行動を省みて、自らが辞職されるという結果に」

「嘘つけーッ!! 本当は付き合ってたんだろーッ!??」

 ーーえ。

 整列する生徒の誰かが非難の野次を飛ばした。

「前に有った噂も含めて、ここで全部説明しろよー!??」

「そうだそうだー!!」

 群集の勢いに圧され、胃の底がズグンと痛くなる。

 きっとあの子たちはあたしの言葉を待っているんだ。

 否定出来るものならしてみろ、嘘にまみれた大人の汚さを、全校生の前で詫びるべきだ、と。そう言われているような気がした。

「静かにしなさいっ!!」

「お前たちいい加減にしないかっ!」

 校長先生は野次を叱責する先生方に目をやり、続けて言った。

「えー……尚。問題の男子生徒ですが。今回、教職員達と様々な談義を重ね、“一週間の停学処分のみ”と言う事で、話が落ち着きました」

 再びざわざわと騒がしくなる。