ーー同じ写真だけど。多分上河さん本人が貼ったものじゃない。
うちの高校は普段から部外者の立ち入りに徹底している。だからわざわざ彼女が忍び込んだとは思えない。
上河さんはこの写真をネタに脅してきたのだ。昨日、一週間待つから答えを出せと言われたばかりなのに、問題の写真を校内に貼るなんて考えられない。
それじゃあ、一体誰が……?
茫然と考えている最中、斉藤先生が止めなさい、と叫び、掲示板の紙を一枚ずつ剥がしている。
けれど、冷やかしの野次はひとしお酷くなり、一向にやまない。
それどころか新たにワッと歓声が沸き起こる始末だ。
ーーなに?
歓声の先にある彼の姿を見て、ドクンと鼓動が打った。
「コレどういう事だよ、檜~っ!! こっち来て説明しろよー!??」
駆けつけたのは檜とカイくんだ。
不意に泣き顔のままバチっと目が合い、檜の表情が怒りに変わる。
「てめぇら、何やってんだよ!? 何、泣かしてんだ!??」
彼は眉をつり上げて怒鳴り、どけ、と手を振って群集を散らしている。
女子の嘆きや男子の揶揄に巻き込まれ、やがてあたしの近くに歩み寄る。
いつものように心配そうな表情であたしを見る彼に、フイと顔を背けた。



