キミの世界で一番嫌いな人。





白とピンクで飾られた店内。

そこはまるでお城のお姫様の部屋。



「わー!可愛い~っ!!」



ソファにレース、テーブルにもレース。

よく分からないクマのぬいぐるみが置いてあって、仕上げはハートのクッション。


それを見た男ふたりは「うわぁ…」と、声を揃えた。



「チビ、生クリームついてるよ」


「えっ、どこ?」


「そのまま家までつけて帰ればいいよ」


「嫌だよそんなの!」



湊川のイケメントップ2と言われる男たちを連れて、まさかこんな場所に来てしまうとは…。

周りの女の子たちの視線は、当たり前だけど彼らへと。



「先輩のクレープ美味しそうだなあー…」


「…さっきそう言って交換してやっただろ。ふざけんな」


「いいなあ…、それも食べたいなあ」


「……ほらよ」



あ、え、本当にくれるとは……。

いわゆるこれは間接なんちゃらと言うものなんだけど…。

先輩が気にしないなら私もしない。



「ありがとう先輩っ!…うまっ!」



じゅわっと広がるフルーツの甘酸っぱさとクリームの甘さ。

優しいだけじゃないところが、先輩を表してるみたいだ。



「合コン蹴って男3人でクレープとか意味わかんないし」


「俺こっちのほうが楽しいよアッキー!ね!先輩もそうですよね!」


「…普通」



びっくりするよね。

私は女だから似たようなものなんだよ、なんて言っちゃったら。


でもそんなの、一生言えないんだろうけれど。