だから今だって。
膝の上に乗られて、黙って受け止めてる彼を遠くから見ることしかできない。
「やめて」も、言えない。
「アッキー、そこでしちゃったらこの馬鹿女と同類に成り下がるってことだよ!」
「…チビ、お前なんでそこまで俺にいろいろ言ってくんの?」
「だって俺たち友達だろ…!!だからそんな馬鹿女と同類が友達なんて、俺が嫌だ!!」
アッキーはいい奴だよ。
だっていつの間にかそう呼んでも怒らなくなったもん。
いつの間にか、友達になれてたんだもん。
「ふっ…馬鹿女って。…やーめた」
「えっ、ちょっとアキ!?」
諦めたように笑うと、アッキーはさっきまで熱いキスを交わせていた唇を拭った。
「退いてくれる?重いんだよね膝折れる」
「なっ、なによ…!」
気づけば先輩も落とすように女を退かしていて。
さすがに不満爆発の女たち。
みんなして私を睨んでくる。
「藤城さんって見た目と違ってつまんないのね」
まさかの先輩へと刃は向かった。
それでも動じることなくブレザーを羽織って、スクールバッグを肩にかける。
「俺は結局、お前らが望んでるようにはできねぇし」
そんな発言をしたとき、先輩は一瞬だけ私を見つめた。
それだけでわかっちゃう。
そういうのすら心臓には負担がかかるんだって。



