「お前、名前は?」
「…小鳥遊 青葉ですが」
「アオバね、かっけー名前してんじゃん」
長髪を後ろで縛った1人の男は私の肩をポンポンと叩いて、にこやかに笑った。
すると手を差し出してくる。
握手かな?と思ったのも束の間。
「俺ちょーっとお金なくてさ。貸してくんない?」
思ったとおり、この高校は甘くはないみたい。
彼らから見れば、私は弱者だと判断されてしまったらしく。
そりゃあ身長も160センチ。
女子の中ではまぁ高い方かもしれないけど、男子の中ではチビ確定。
いきなりナメられてしまっている。
「悪いですけど俺、急いでるんで!」
早急に逃げるが勝ち。
こういう場所では逃げたほうがいい、とりあえず逃げる。
「そうはさせるか───よっ!!」
「うぐっ…!!」
背中を向けた私は、あっけなくも飛び蹴りを食らう。
すぐにその場に踞った。
痛い……。
やっぱり男の子の力は半端じゃない。
それでもきっと、こんなのはまだまだ序の口。



