「お願い秋斗くん。俺、君と友達になりたいんだよ」
頭まで下げちゃって。
熱血馬鹿?
そういうの、イタいよ本当に。
小さいし、細いし、おぶったとき軽かったし、男にしてはひ弱すぎるし。
でも女だったら、俺はこいつとは関わってない。
「…わかったよ。やってみな、どーせ無理だから」
「本当に!?ありがとうアッキー!!」
「だからそれで呼ぶなって言ってるだろ」
「ご、ごめん…」
変なヤツ。
というか、こいつと普通に喋ってる俺もどうかしてる。
『母さん!どうして行っちゃうの?僕悪いことした?』
『邪魔なのよ。あんたがいるから私の人生はめちゃくちゃ』
『またあの男の場所へ行くの…?だって、あの人は“トモダチ”なんでしょ…?』
『…友達?笑わせないでよ。あの人と私は愛し合ってるの。
私たちにはあんたなんかよりずっとずっと可愛い子供もいるのよ』
信用なんかならない。
どうせ、結局は裏切るんだから。
だったら最初から独りのほうがいい。
「必ず俺シュート決めるから!!頑張ろうな秋斗くんっ!」
それなのになんで俺、騎馬戦でこいつに1位あげたんだろ。
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