キミの世界で一番嫌いな人。





「秋斗くん!俺とペア組も!!」



2人1組のペア作り。

体育の実技で指示が下れば、私は迷うことなく廣瀬 秋斗の元へ走った。


そんな行動はクラスメイトからすると勇者らしく。



「あいつマジかよ…!アキさんに馴れ馴れしく話しかけたぞ…!」


「おい小鳥遊ってヤベー奴なんじゃねぇの…?」



まずは行動あるのみ。

たとえ嫌われてたとしても、向かった先で足を引っかけられて豪快に転んだとしても。


負けじと起き上がって笑顔を見せて、「よろしく秋斗くん!」なんて無理やりにでも隣に立つ。


きっとこれくらいしなきゃ、この男とは友達にはなれないだろうから。



「うわっ!秋斗くん握力54!?すげー!リンゴ割れるじゃんっ!」


「…うるさ」



体力テストは2人ペアでお互いの測定を記録し合う。

プリントを持っては体育館をあっちこっち追いかける私は、まるで引っ付き虫。


それか、アッキーの舎弟といったところか。



「……は?お前ナメてんの?22?本気でやれよ」


「んぐぐぐぐっ…」



いや本気なんですが…!!

真っ赤な顔してるでしょ、プルプルしてるでしょ。

もうこれ以上は無理なのに……っ!!



「ショボすぎ。それで俺とトモダチになろうって?雑魚には興味ないんだよね」