理久side
馬鹿みたいに空が青い。
冬晴れの空は澄んでいて綺麗だ。
こんなときはいつも屋上のベンチ、俺の特等席に行くことが好きだった。
『知ってますか先輩っ、先輩あるところに俺ありなんですっ!』
いつからかそいつが現れて、俺に屈託なく笑いかけてくれる日々が当たり前になっていて。
青空を輝かせる太陽よりも眩しい顔を向けてくれるあいつが、俺は嫌いじゃなかった。
それでも、今はもう暗い。
晴れているのに、あの日の大雨が俺の中には続いていた。
「なーに青葉ちゃん。照れてるの?俺だって恥ずかしいよ」
俺がたどり着いたときには、廣瀬 秋斗が座っていた。
なぜかベンチから離れた端のコンクリートに腰を下ろしている。
それは俺に気をつかってんのか、それともスマホの中のそいつへの気配りか。
「俺は青葉ちゃんのカレシだよ?まさかそれも伝わってないわけじゃないよね?」
彼氏……。
本当にそうなったのか。
そもそも俺のものでもなかったけど、どこかであいつは俺をずっと見ているだろうと自惚れている部分があった。
馬鹿みたいに空が青い。
冬晴れの空は澄んでいて綺麗だ。
こんなときはいつも屋上のベンチ、俺の特等席に行くことが好きだった。
『知ってますか先輩っ、先輩あるところに俺ありなんですっ!』
いつからかそいつが現れて、俺に屈託なく笑いかけてくれる日々が当たり前になっていて。
青空を輝かせる太陽よりも眩しい顔を向けてくれるあいつが、俺は嫌いじゃなかった。
それでも、今はもう暗い。
晴れているのに、あの日の大雨が俺の中には続いていた。
「なーに青葉ちゃん。照れてるの?俺だって恥ずかしいよ」
俺がたどり着いたときには、廣瀬 秋斗が座っていた。
なぜかベンチから離れた端のコンクリートに腰を下ろしている。
それは俺に気をつかってんのか、それともスマホの中のそいつへの気配りか。
「俺は青葉ちゃんのカレシだよ?まさかそれも伝わってないわけじゃないよね?」
彼氏……。
本当にそうなったのか。
そもそも俺のものでもなかったけど、どこかであいつは俺をずっと見ているだろうと自惚れている部分があった。



