「先輩、この学校でいちばん恐れられてる人って誰なんですか…?」
タコさんウインナーをフォークにさしたタイミングで聞いてみた。
胡麻でつけた目が取れちゃってるけど、足の広がり具合は完璧。
するとベンチに仰向けになっていた身体を起こした先輩。
……を、地面に胡座をかきながらモグモグ見つめる。
「…そいつとタイマンでも張るつもりか」
「いや、俺はその人と友達になりたいだけです」
「残念だったな、そいつはそんなこと望んでない」
なんで先輩がそんなこと分かるんだろう。
まさか先輩、その人と友達とか…?
それならそれで好都合なのに。
「お前、…その弁当は妹が作ったのか」
「へ?」
考えこんでいると、まったく関係ない話題が出てきて、思わず間抜けな声が出てしまった。
───…妹。
そうだ私、そんなこと言って誤魔化したっけ…。
双子の妹がいるって。



