キミの世界で一番嫌いな人。





「俺にここまで言わせるとか初めてだからね」


「う、うん…。ありがとう…」


「え、ここまで言って伝わらないってのも逆にスゴすぎでしょ。お前そーいうとこだよ本当に」



あ、アッキーの“そーいうとこ”が出た。

なんだっけな…、確か……。



『馬鹿みたいに純粋で可愛いってこと』



え、かわいい……?



「俺…、お前のこと好きなんだけど」


「お、俺も好きだよ…!」



あっ、つい嬉しくて出ちゃった…。

友達じゃないけど、それでもまだ好きでいてくれてるってことだよね…?



「そうじゃない」


「え、そっか…、やっぱり俺たちは友達には戻れないよね…、」


「戻れないね。それにその姿で“俺”はどうかと思うよ」



あ、そうだ…、“私”だ。

アッキーを前にすると、やっぱりまだ癖が抜けてないみたい。



「あーもう、めんどい」


「え…?───ん…っ!?」



ちゅっと、響いて離れた。

と思えば、引き寄せるように回された手によってグイッとまた重ねられる。



「んん…っ!」



今度は長いもの。

口を割るように熱い舌が入ってきて、逃げても掴まれてしまう。



「く、くるし…っ、んっ」


「だめ、離してやんない」


「んっ…っ!ふ…ぁっ、」



私っ、またアッキーとキスしてる…っ!

こんなにも激しいものは知らなかった。