「…俺なら、お前を女の子扱いしてあげるよ」


「え…?」


「優しくしてあげられる。俺なら泣かせたりもしない」


「アッキー…?」



ポツポツと、次から次へと甘くて優しい言葉が落ちてくる。


どうしちゃったんだろうアッキー。

いつもとやっぱり違う…。



「アッキー、なにかあったの…?悩みとかあったら聞くよ俺…!」


「青葉ちゃん」


「へっ、」



アッキーの手は、再び私の頬へと伸びた。

ふわっと、見たことも無いような眼差しで撫でてくれる。


青葉ちゃんって……。



「秋斗、青葉くん、朝ごはん用意したわ───」



そんなとき。

ガチャッと、ドアが半分開いて、姿を現したおばさんの動きは止まる。



「な、なに…、あんた達そういう関係だったのかい……、ご、ごめんね、おばさん邪魔したね…」



まるで続けさせるように、再びドアは閉じようとするから。



「待っておばさん…!!ちがう誤解!!誤解してる!!!」


「い、いいんだよ、別に今は珍しいことじゃないから……、仲良くね、うん」


「違うんですってーーー!!!そんなんじゃないんですって!!!アッキーもいいかげん退けって!!」


「え?なんで?お前が俺を誘ってきたんだろ?」


「なにもっと誤解生む言い方してんの!?馬鹿だろお前!!!」



少し厄介で、だけど本当は優しい俺の親友。

アッキーとだけはいつまでもこんな関係でいれたらいいな。