「今度は2人きりで会おうね、妹ちゃん」
「…はい」
「おい、お前も普通に答えてんじゃねぇよ」
なんか今日、先輩がたくさん絡んでくる。
……あんなことがあったからかな。
文化祭のとき、なぜかこの人に抱き締められた。
2人だけにしか通じない会話もして。
まさかあんなことを言ってくれるなんて思ってなかった。
「…悪かったな、こんな人数で押し掛けて」
「…いえ、楽しかったです。…すごく」
ありがとうございましたと、先輩に小さくお辞儀。
本当に楽しかった。
先輩も美味いと言ってパスタを食べてくれたし、ゲームのときは普段見れない一面がまた見れたりして。
「兄も本当は参加したがってたので。…ぜひまた来てください、」
「…あぁ」
それは本当だ。
男の姿でも遊びたかった。
だから今度は男として、また家に呼ぼう。
「またメールするね、お邪魔しました」
そんな白々しい挨拶を交えて、アッキーは舌をベッと出してくるから。
「お邪魔されました」
生意気に言い返してやった。
「はははっ、そーいうとこだよ妹ちゃん」
マンションを出て行く3人を見送って、寂しさと一安心で一息ついた。



