「へへへっ、よくわかったなあ」


「お前ら湊川なんやって?ここいらでもちょいと有名やわ」


「遊んでもらおうやないか」



遊んでもらおうって……、

思わず恐怖から後ずさってしまった。



「うぶっ…!」



そんな私の顔面に、アッキーが手に持っていた信玄袋が投げつけられる。



「俺のお金は守りとおしてよ、チビ」



そう言うと、そのまま男たちへと向かって行った。

笑ってた……、
アッキーめちゃくちゃ笑ってた…。



「アッキー!手加減はしろよ…!」


「…あのさチビ、今は女の子でいてくんない?“がんばれ秋斗くん”とか言ってよ」


「えっ、なんで…?」


「気力が出るから」



なんて言ってますけど…。


ドゴッ!!ガッ───!!


じゅうぶん痛々しい音響いてますが…。

それでも戦力は4対1。

油断していると、ひとりの男が私の腕を掴んできた。



「やっ、やめろ…!!」


「お、わりと可愛い顔してるやん」


「っ、俺は男だ…っ」


「なら脱がせたろかあ?」



どうしよう…、押し倒してくる。

流れるままに馬乗りにされてしまえば、動くことすら不可能。


先輩が気をつけろって言ってたことって、これだったんだ…。

あの写真の時点で彼は気づいていた。

湊川の頂点と言われる意味が、初めて分かった気がする。