「さっき、翔斗のこと見てもあんまり苦しくなかったんです。だから大丈夫です。気使わせてしまってすみません」
「…けど、」
「…まあ、翔斗から今までもらっていたぬいぐるみ、どうしようかなぁっては少し思いましたけど」
ぬいぐるみって、魂がどうのこうのっていう噂をよく聞くし、ゴミ箱に捨てるわけにはいかない。
お祓いとかしてもらったほうがいいのかな。
ついでに、翔斗との思い出もきれいさっぱり忘れてしまいたいなあ───…って。
「…でも、泣きそうになってる」
「っ、み、三琴先輩…っ」
「泣きたいとき泣かないとさ、紘菜ちゃんそのうちダメになっちゃうよ」



