ずるいよ先輩、甘すぎます







春先輩のチャームポイントともいえる黒髪は、夏のじめじめした空気にも屈することなく綺麗に整えられていた。




隣にいる友達であろう先輩も、春先輩に負けじと綺麗で大人っぽい人だった。

もしかして3年生には美女しかいないのか?とすら思えてくる。





「てかほんと、ラブラブだったのに急になんで別れちゃったの?春、元カレのはなしなんか今までしてこなかったじゃん」


「やー、うん。そんなつもりはなかったんだけど。少し考えたら、なんかいい機会なのかなって思ってさ」


「三琴くんと別れる機会ってこと?」


「うん」


「えー、もったいない」