「大槻さんさ、あの男の人のこと好きなんでしょ」

「何のこと?」


「この間来てた人のこと。送ってもらってた人、あれ先輩?かっこいいよね、彼氏?」

「ちがうよ」


「えーでも俺に対しての態度と全然違かったし」

「真渡くんと先輩を対等に見るほう難しくない?」

「めちゃくちゃ貶すじゃんつら!」





20時を回ったころ。



三琴先輩と偶然遭遇した日ぶり───…実質 5日ぶりくらいにシフトがかぶった真渡くんは、私と先輩の関係性に相当興味があるらしく、「ねえねえ大槻さん~」としつこいくらいに話しかけてきた。