三琴先輩と一緒に行くことになった経緯を伝えると、エナちゃんはにやにやしながら「恋だね」といってきた。



エナちゃん、恋とか愛とかあんまり興味無さそう…というか、翔斗のことが好きだと打ち明けたときもそんなに協力してこなかったのに。



三琴先輩との進展はやけに気にしてくるのは一体どういう風の吹き回しなのだろう。まあいいけど。




「花火大会、報告よろしくね」と言われているので、夏休み中にあと1回は確実にエナちゃんとは会うことになるだろう。



バイトばかりしている私にとってはかなりありがたい予定だ。



報告といっても、三琴先輩と付き合うことになるとか、そんな急展開は期待できないし、それ以前に私は先輩のことを意識してはいるものの好きにはなっていないんだけど。



なにはともあれ、花火大会が待ち遠しいということだけは確かに抱いた感情だった。