総合的に見てただのヘタレ。
「どうしよう紘菜。俺ダメかも」
「振られたらどうしよ、生きてけない」
「俺のことどう思ってるんだろう」
自信がなくて、全然頼りにならない。好きな人に告白すらできない。発言ひとつひとつがダサい。
顔はかっこいいのに残念過ぎる。
それでも、私はそんな彼の全部が好きだったのだ。
'あの子'のことが好きとわかっていても一緒に居たかった。
一筋の希望を信じてやまなかった。
ホント、なにが『ごめん』だ。
私だってヒロインになりたいよ。
好きな人の、翔斗の、ヒロインになりたかった。



