ずるいよ先輩、甘すぎます

三琴先輩と春先輩の思い出の話。



どこが好きで、どこが可愛くて、なにが記憶に残っているか。振られた時のセリフは「もう一回あの人と恋をしたいと思った」だったらしい。




酷い話だ。


三琴先輩は、これから先も春先輩と恋をするつもりでいたのに。



春先輩の自分勝手な理由。


散々時間を共にしたのだから、文句の一つくらい言ってもいいのに、話している間、三琴先輩は一度も春先輩のことを悪く言わなかった。



「俺じゃだめだったんだなー」と弱弱しく笑う彼の顔が苦しくて見ていられなくて、私は逃げるようにパフェを頬張った。