「や、てか紘菜ちゃん」 「はい」 「紘菜ちゃんは平気?」 ズルズルとラーメンを啜っていると、三琴先輩がそんなことを聞いてきた。 平気って、何がですか。 「…お腹なら平気です」 餃子なら三琴先輩に食べてもらったから。 昨日食べた餃子の味と匂いは思い出すだけで吐き気がしちゃうけど、お腹を壊したわけでも具合が悪くなったわけでもないから平気だ。 ───平気って、それとも、 「違う。心が、さ。死んでない?」