ずるいよ先輩、甘すぎます








───それで、そんなエナちゃんの恋路はというと。




文化祭が無事に終了した夜のこと。




エナちゃんからは予告通り電話がかかってきて、寛太先輩と付き合うことになったという報告を受けた。



「詳しい話は明日学校でちゃんと話すけど、とりあえず報告だけ」というエナちゃんの声はいつになく明るくて、すごく嬉しくて幸せなきもちなんだろうな、というのは機械越しでも十分に伝わった。