「あれ、紘菜ちゃんだ」



お昼休み。食堂でエナちゃんとご飯を食べていると、偶然三琴先輩とお友達さんに会った。




「奇遇だ。ね、ここ座っていい?」

「はい」

「つか紘菜ちゃん、ラーメン好きだね」



私の隣に三琴先輩、エナちゃんの隣に先輩のお友達さんーー寛太(かんた)先輩が座った。


カツカレーが乗ったトレイを持っている。
…今日はカレーの気分なんだ、先輩。



三琴先輩は、私が食べている味噌ラーメンを見て笑うと、「俺は当分ラーメンは要らねえなー」と昨日を思い出すように言った。



……あえぇ、ほんとだ。無意識だった。



昨日あんなに食べたのに。餃子は思い出すだけでも胃が重たくなるけれど、 ラーメンは大丈夫だった。



安っぽい野菜とかソフト麺とか、安いからこその味がして私は結構すきだ。

ちなみにこれは最上級の褒め言葉。