ずるいよ先輩、甘すぎます








「三琴がそうだったもんな。中学んとき、三琴の顔が好きって言ってきた女子 みんな三琴がなにか失敗しただけで白けた目むけてくんの。三琴だって人間だし、失敗もするしダサいとこだってたくさんあんのになぁ」


「もー…寛ちゃん勝手に言うのやめろよ」


「三琴が椎葉に惹かれるのはさ、ちょっと自分に似てるからだろ」





───あの胸の高鳴りをずっと覚えている。



結局その後、私はドアのところで立ち尽くしているところが見つかってしまって、寛太くんが気を回して私と三琴を二人にしてくれたんだっけ。


佐藤くんたちはにやにやしながら帰って行って、残された三琴は顔を真っ赤にしていた。




あれが、私と三琴が交わるきっかけだった。

そこから仲良くなって、距離を縮めて、恋人同士になったんだ。






三琴は私の初恋だった。


あの時から今日までずっと、私はきみのことが好きなんだ。