「けどミスターの1位は三琴先輩じゃなかったよ」

「え?」

「1位、寛太先輩。2位が三琴先輩」





その結果を聞いて、意外だとは思わなかった。



そういえば三琴先輩も「寛ちゃんが1位だと思う」って言ってたっけ。


イケメンとイケメンはやっぱり友達になるように世の中できてるんだなぁ…って思った記憶もある。




あれ、まてよ……?


三琴先輩が1位じゃないことは置いておいて、寛太先輩と春先輩がこのまま優勝したとしたら、無駄に当たるジンクスに基づくと、2人が良い感じになってしまうのでは。



いや、春先輩が三琴先輩に近いうちに告白するんだろうなということは分かっているし、これが余計な心配であることも分かってはいるけれど、それでも───…




「あの、エナちゃん」

「なに?」

「う、うちの学校のジンクス…知ってる、よね?」



恐る恐る聞いてみれば、エナちゃんは私が言いたいことを察したのか、「ああ、そんなこと?」と、大して気にしてない口調で言った。