ずるいよ先輩、甘すぎます








三琴先輩が今年もコンテストに出ることになった話は聞いていた。


三琴先輩の綺麗な顔は学校中の人が既に知っていることで、春先輩の美貌もまた同様だ。



2人してコンテストに出るということは、今年も2人が2連覇する可能性だって大いにある。



そして、春先輩はそのジンクスに期待している。


それってつまり───…





「やー、でも三琴くんに新しい彼女ができたのは驚いたけど。しかもあの、コンビニ店員の女の子って、偶然過ぎるでしょ。春はまた告白するために彼氏と別れたのに、ほんとあんたらタイミングあわないね」


「勝手に私がビビって逃げただけだから…自業自得だよ」


「私は春のこと応援してるよ」






どくん、どくん、ざわ、ざわ。


春先輩は三琴先輩のことが好き。

よりを戻そうとしている。




私が三琴先輩と付き合っていなかったら、きっと今頃もう2人は復縁していたのだろう。