「あ、紘菜ちゃん、エナちゃん」




教室に入ると、私たちの気づいた委員長が「ちょうどよかったぁ」といいながらこちらに寄ってきた。



「あのさ、エナちゃんも一緒にお願いしたいんだけど、絵の具が足りなくなっちゃってさ、買い出しおねがいしたいんだよね」

「あ、いいよー」

「どうせ暇だしね」



暇っていうか、エナちゃんはサボっていただけだけど…と、その言葉は怒られたくないので言わないでおいた。


委員長は分かりやすく表情を明るくすると、ポケットから小さいサイズの封筒を取り出して私に手渡した。