この男、サラッと何を言うつもりだったのか。 キッと睨むと軽く謝られた。 絶対反省していないと思う。 「あ、そう言えば大槻さんに言いそびれてたことあった」 睨みをきかせる私を特に気にもしていないであろう真渡くんが思い出したように言う。 はあ……とため息をつきながらも、「なに?」と耳を傾ける。 「前に大槻さんと話してた同じ学校の先輩いたじゃん?あの美人の」 「美人……、春先輩のこと?」 「あー、そうそう 春って言ってたわ。その人、大槻さんシフト入ってない時店に来たよ」