ずるいよ先輩、甘すぎます




――




『もしもし、紘菜ちゃん?』

『あ、先輩、おはようございます』

『急にごめんね。俺、今から駅の近くのファミレスに勉強しに行こうかと思ってたんだけどさ、紘菜ちゃんもし暇なら会えないかなーと思って』




私と三琴先輩のシフトはお互い共有してあったので、私が夕方からバイトだというこということを知っているからこそ誘ってきてくれたのだと思う。



『1時間もしないで行けると思います』とすぐに返事をすれば、電話越しに三琴先輩が柔らかくわらっているのが聞こえた。









身支度を整えた私がファミレスについたのは、ちょうど1時間が経とうとしていた頃だった。


店員さんに待ち合わせの旨を伝えて案内された奥のテーブル席。


私に気づいた先輩に手招きをされ、導かれるように彼の向かいの席に座った。