愛は惜しみなく与う⑥


杏様は中学生の時から、所謂お嬢様学校には通っていない。

鈴はキラキラのお嬢様学校に通っていました。
ただ、東堂財閥の娘というのは知られていて、良からぬことを企む奴等は多かった。

鈴にもボディーガードは勿論付いていましたし、学校の体制も整ってはいました。


でも、外での危険は付き物です



鈴は知らない、杏様の話


引き篭り生活から、徐々に元気になっていった杏様は、驚くほどに、喧嘩のセンスを見せつけました。

元々運動神経が良いこともあったのか、東堂組で習った対人用護身術は、完璧


そこに、憧れていたヤンキー映画の喧嘩の仕方や、私は見るなと言った、マフィアや暗殺者の映画で得た知識をフル活用。

カンフーもやったり…

本当にお転婆に磨きがかかりました


でも楽しそうだったんで、わたしは何も言いませんでした。

杏様の笑顔が私の幸せであるので。


そして、あらゆる体術、護身術を身につけた杏様は、とても笑顔で私に言ってきた



『これで、鈴のこと狙うやつらから、鈴のこと守ってあげれるな!!よかった!』



そう笑うんです