「水瀬愛は、貴方の妹で間違いないですね?」
「……愛に辿り着いたんだな。この短時間ですごいよ。そうだ、愛は俺の大切な妹」
愛おしそうに、水瀬は妹の名前を呟いた。ぼーっと何か一点を見つめて。
違和感しかない
大事な妹なら…どうして?あのアルバムに写る水瀬愛は、絶望的な顔をしていた。女として1番嫌であろう扱いをされていた。それを、きっとこいつも知ってるはずなのに。
そして、あの事件で、死んだんだろ?
杏の妹の代わりに…その考えがちがうのか?
大事なら…
あんな風にサトルがしたなら…どうして水瀬はサトルの側にいるんだ。
「貴方の妹は、鈴の代わりに亡くなりましたか?」
志木さんは確信を得る為に、直接的な言い方をした。回りくどさなんてない。
ただ嘘はつかせない。そんな雰囲気を感じた。
でも水瀬は、志木さんの言葉を聞いて、不気味に笑った
「何を訳の分からないことを。鈴のために、愛が死んだ?頭がおかしいのか?愛は、俺の妹は、自分のために死んだんだ。誰かのためじゃない。死にたくて、死にたくて…ようやくサトルのおかげで死ねたんだ」
サトルのおかげ?てゆうか、自分のために死ぬって、意味がわからない。
ようやく死ねた?どういうことだ…
自分の妹が死んだんだぞ?
「集団自殺のサイトを見つけました。あれと関係は?」



