「20はいるぞ」

ため息混じりの声
まぁ、元から10人なんて信じていた訳ではないけど。なんならもう少しいるようにも思える。

静かな場所

本当に人がいるのかと疑問になっていたところだ。


泉と志木さんを先頭に歩いていたが…泉はすごいよな。
初めてのこんな奇妙な場所なのに、躊躇いもなく進んでいくんだから。


「朔、怖くない?」


隣の響は、ネタとかではなく、本気で心配してくれているらしい。
こわいよ!!お化け出てきそうだし!!でもそんなこと言ってらんねーだろ?


「泉?あなたズンズン進みますね。足場も悪いですし慎重に」

「うん…でも今は身体が進む。床抜けて下に落ちたら助けに来いよ」


ニヤッと笑って泉は俺をみた。
ばーか。落ちるなよ。助けに行けるわけねーじゃん!!!ただでさえお化けがでそうなのに、地下なんて……ミイラがいそう


「本当にいるのかな?気配が全然しないけど」


慧は不安そうにぐるりと辺りを見渡す

そんな心配もいらなかったみたいだ


目の前からゾロゾロとお出ましだ