愛は惜しみなく与う⑥

ついついため息をついてしまう

敦子も美奈子も、昴と私を異性だなんて思っていない。
それが当たり前すぎて、杏様もあーなってます。わかるでしょう?男5人を家に住まわせるなんて…


「とりあえず後で詳細は送ります。何があるかわかりませんので、遅くまで出歩かないようにして下さいね」

『今回ばかりはそうする。念には念を、やからな。また…水瀬愛の情報がわかったら教えてくれ。あと、今後のこともな!杏には…バレへんようにな!』


もう3人にはゆっくりして欲しい。
この数日間で、薔薇の時以上に動いてもらったと思いますので。


そして私は今からも忙しいですね。
この脇腹の痛みなんて忘れてしまいそうなくらい、次から次へと問題が舞い込んでくる。


「どうしたものか」


まずは、水瀬愛を調べて…
いや、もうこの際、あの女性が誰かは、後回しでいいですかね。
………いや、杏様に怒られますね

まだ私にはやるべき事がありまして。


サトルは警察を買収しています。
如月家だと分かった瞬間に、どうしてあそこまで捕まらないかが分かりました。