愛は惜しみなく与う⑥

「昴がチーム名決めようゆうて、薔薇ができた。名前がついたんはいつやったやろうか。で、あたしが入学してから同級生の敦子に出会った。

敦子は、虐められてたらしい。あんまり表立ったイジメではなかったらしいねんけど、小さい頃からずっと嫌がらせされてたんやってさ。不思議よな、なんでみんなイジメとかするんやろ。

あたしは太極拳を習ってる子がいるって噂を聞いて敦子に接触してん。でも見た目はさ、なんやろ、ぬいぐるみ持ってお絵描きしてそうな見た目の女の子やってさ…
これが強いんか？って思ったけど、太極拳はあたし習ったことなくて！！！どうしても教えてほしくて…
毎日猛烈アピールしてた。懐かしい」


杏は、クルクルふわふわ系の女の写真を指さした。たしかに…弱そう

でも笑顔でバッドを持ってるから、やばそうな子なのはたしかだ。


「で、敦子にあたしが太極拳教えてもらう代わりに、あたしが喧嘩を教えてあげてん。そっから自然と…一緒に居たなぁ。敦子はピアノも上手やねん。よく音楽室で敦子がピアノ弾いて、志木がヴァイオリン弾いて…謎の音楽団できてたわ」


ケラケラケラと爆笑している。