「名前、なんていうの?」

「え、あっ…
も、桃瀬優奈です…」

「優奈ちゃんね。
俺は香月理玖(かづきりく)。よろしくね」

「は、はい!」


優奈ちゃん…!!
いきなりの名前呼び!!


「か、香月先輩はここらへんに住んでるんですか?」

「はは、理玖でいいよ」

「じゃ、じゃあ理玖先輩っ…!」


ひゃあー…は、恥ずかしい…!!


「ん。
俺んちここらへんなんだよね。
高校から歩いて5分とか」

「あ、じゃあ本当にご近所なんですね」


だから、毎日来るのかぁ…なるほど。


「優奈ちゃんちは近いの?」

「わ、私はそんな…15分くらいかかるんですけど、でも歩いてきてます!」

「そうなんだ。
いつも遅くまで働いてるの?」

「いえ、4時から6時までです」

「あ、そういえば前募集してたっけ。
それで優奈ちゃんが入ったのか」

「はい!」