* * *


翌日、学校に行くと毎度の光景が見える。


「礼央くーんおはよ〜」

「ん」

「礼央くーん、これ作ったの良かったら」


あ、あの子は弁当作って来たのか昨日はクッキーだったし少しだけ進化したな……受け取るのかな。いやだな。

今日弁当忘れて行ったせいで私が持ってるし。


「……」

あ、受け取らないんだ。
礼央は女子の群れを無視しながら校舎に入った。

[今から取りに行く]


え……は? 嘘でしょ!? 今から? ここに来るの?

何を考えてるの……礼央は。