わんこな後輩彼氏の話。

「……ふふ、そーだね。私に練習の成果、見せて」
「ん……止まんなくなっちゃったらあれだから、ぶん殴ってね」
「わかってるよ」


そう言うと、遥叶は私の顎を掴んでゆっくり近づいてくる。
あと数センチ。
息がかかる。


───ガチャッ


「あっ、えっ、に、え?
ま、ママ〜っ」
「ダメダメダメダメ、行かないで叫ばないで見捨てないでっ」


唇が触れる直前、翔琉くん突入。
勢いで私から離れて翔琉くんを部屋に引きずり込む遥叶。


「あの……えっと……にーちゃん、ももちゃと何してたの?」
「いやあの……えーっと」
「翔琉くん、おいで」


未だにちょっと舌ったらずの翔琉くんを抱き上げるとベットに座る。